高齢者の方が引っ越しをしようと思った場合、高齢からくる体力の衰えや、認知機能の低下によって、引っ越しをすることが億劫になってしまっているかもしれません。しかし、事前に注意すべき引っ越し時の手続きや、高齢者専用の引っ越しプランがあることが分かっていれば、よりスムーズに引っ越しをすることが容易になっています。今回は、そんな高齢者の方の引っ越し時の注意点や、専用のプランの特徴について、ご紹介させていただきます。
高齢者の引っ越しの特徴とは?
まず、高齢者の引っ越しの特徴について、みてみましょう。高齢者の引っ越しには、以下の特徴があります。
・広い家から、狭い家へ引っ越すことが多い
・長年愛用した家財道具が多く、処分するケースが多い
・荷造り・荷解きが自分でできないことが多い
・身内が遠方などで、近場に引っ越しをサポートしてくる人が少ない
という特徴があるため、中々、自分で引っ越しを行うことが難しくなっています。そのため、できるだけ、事前に時間がかかる不用品の整理や処分を進め、役所関連の手続きも早めに済ませておくことがポイントになります。
では、高齢者が引っ越し時に必要になる手続きの注意点について、みてみましょう。
高齢者の引っ越し時に注意すべき手続きについて
高齢者の引っ越し時に注意すべき手続きは、以下のものがあります。
・介護保険
・医療保険
・老齢福祉年金
この中でも、特に介護保険は、65歳以上の高齢者の中で、「要支援」や「要介護」の介護判定を受けている方は、引っ越しをする時に、介護保険の手続きも必要になります。
これは、引っ越し先が現住所の市区町村内である場合と、市区町村外である場合で、手続きが違ってくるので、違いだけ把握しておきましょう。引っ越し先が、現住所と同じ市区町村内である場合は、役所へ「転居届」と介護保険手帳の住所変更手続きもしておきましょう。こちらは、委任状による第三者でも本人との関係が分かれば手続き可能となっているので、上手に活用し、スムーズに手続きを完了させましょう。
一方、引っ越し先が、現住所とは違い、市区町村外である場合は、「介護保険受給資格証明書」が必要になります。これは、引っ越し前の住所のある役所へ行き、担当窓口で、「介護保険被保険者証」と「資格喪失の届け出」を提出する必要があります。提出し実際に引っ越しをした後、引っ越し先の役所の担当窓口で、「介護保険受給資格者証明書」を発行してもらえます。これを発行してもらうと、新しい住所の介護保険被保険者証(介護保険手帳)を受領することができます。これは、後日郵送で送付してもらうこともできるので、上手く活用してスムーズに手続きを行えるようにしましょう。
介護保険の手続きの際には、「被保険者住所変更届」市区町村の年金担当課で行い、年金手続きも併せて行うようにしましょう。加えて、転出・転入届も忘れずにしておけば、よりスムーズに引っ越しを終えることができます。
このように、手続きだけでも、時間がかかる傾向がありますので、実際の引っ越しの準備には余計に時間がかかるかもしれません。そんな時は、高齢者専用の引っ越しプランを活用してみても良いかもしれません。
高齢者専用の引っ越しプランについて
高齢者向けの引っ越しプランは、以下の特徴があります。
・梱包から、搬出、搬入、家具の整理まで全ての引っ越し作業をお任せでしてくれる
・ホームヘルパーや臨時介護スタッフとして、引っ越しが完了するまで常駐してくれる
・旧居の掃除や、大家さんとの退去手続きも代行してくれる
このように、各引っ越し業者は、「シニアプラン」や、「シニアパック」という名称で、高齢者専用の引っ越しサービスを提供しています。そのため、基本料金よりも割高となりますが、上手く活用して、負担感なく引っ越しをすることが可能となっています。
注意点としては、各引っ越し業者で、料金に違いがあるので、場合によっては、高くなってしまう点が挙げられます。これを防ぐためには、引っ越し料金比較サイトや、電話相談で見積もりを提出してもらい、料金の比較を行うようにしましょう。
まとめ
このように、高齢者の引っ越しは、何かと手間とお金がかかってしまいます。しかし、事前に必要な手続きを把握し、スムーズに行うことで、ゆとりある引っ越しをすることができます。また、高齢者専用の引っ越しサービスもあるので、上手に活用し、スムーズに引っ越しをすることをオススメ致します。