最近は賃貸住宅における敷金問題が大きく取り上げられることが多くなりました。
退去時における賃貸人の権利と義務、賃借人の権利と義務、これが話題となります。

インターネットの普及により賃借人側は権利と義務の範囲が勉強できるようになり、賃貸人は貸す側としての責任も重要になったと思います。
そこで賃借人側での退去時に不満を持ち安易に内容証明を賃貸側に送ることがあります。

確かに退去時の原状回復についての話し合いを賃貸側で拒否するような場合は内容証明は有効でしょう、内容証明は裁判での有効な証拠となります。

ただ単純に内容証明を送ることには賛成しません。

内容証明は裁判での有効な事実証明としての有効な証拠となりますが、強制力や拘束力はありません。
郵便局が本文の内容を相手側に到達したことを証明しただけに過ぎません。

余談ですが内相証明郵便は相手方に届いた日付までは証明しないので配達証明郵便で証明することも必要です。

このように強制力のない内容証明は、いざ裁判での有効な証拠保全に過ぎません。
裁判になる前に話し合いが必要だと思います。

裁判はお金もかかります。
裁判での解決を求めるより裁判外手続きの調停も有効な手段です。

行政書士会では台打って敷金、原状回復のお悩みによる調停を行っています。
精神的疲労が大きい裁判よりも上記の調停を利用してはいかがでしょうか…。