高額な組合資産はペイオフに注意

修繕積立金等の運用について

毎月の管理費、修繕積立金、各使用料はマンションを安全、快適に住むための重要な資金となります。

日常の維持管理に必要な管理費や計画的な修繕、大規模修繕に使用される修繕積立金、他にも駐車場使用料などの専用使用権からの収入があります。

各収入はそれぞれの名目に基づき維持管理に充当されます。このうち12年以上先に行われる大規模修繕工事のために貯蓄される修繕積立金は管理組合にとって多額の貯蓄となります。

団地を形成するような居住者の多いマンションでは貯蓄される金額が毎年億単位で蓄えられます。

そこで問題となるのが現在解禁されているペイオフにおける貴マンションの資産です。金融機関が破たんした際にはには元本1000万円とその利息等のみが保護の対象となります。

現在、普通預金や定期預金で貯蓄されている資産は複数の金融機関にての口座で運用を行われなければ全額の保護を受けることはできません。

しかし、金融機関で決済用の預金や利子なしの預金を行えばペイオフの対象外となり預金は全額保護されますが、複数の金融機関機関にての扱いでは手続きが煩雑になり、残高照明などのその都度の確認で費用がかさみます。

ではどのような運用があるのでしょうか。

株式などリスクの高い投機的な運用は避けるべきでしょう。貯蓄が減少した場合は決定した理事会に対して損害賠償を求められることになりかねません。

マンションすまい・る債での運用

住宅金融支援機構が発行する債券です。

現在、マンションすまい・る債などの優先弁済の対象となる一般担保債権の発行残高は3兆以上ですが、弁済に充てられる資産額は機構の総資産のうち15兆ほどあります。

つまりは保護されるべき債権より機構の資産の額が上回っているため運用としての面では安全と言えるでしょう。

金融機関に比べると比較的金利が高く、満期まで毎年1回、定期的に利息が受け取ることができます。

10年債権で継続的に積立てることが前提ですが、1年以上の積立があればペナルティがなく中途解約ができます。

また、特典もあってマンション共用部のリフォーム融資の金利の引き下げや積立組合向けのセミナー参加への参加ができます。

国債での運用

マンションすまい・る債では発行時期が決められていますが国債は毎月発行されています。

国債は国が破たんしない限り満期まで元本保証です。

ただし、中途解約の場合では元本割れの可能性がありますので注意が必要でしょうが、緊急時に費用が必要な場合は国債を担保に融資が受けられます。

共用部分の管理組合向け積立保険

マンション管理組合向け保険には積立型と掛捨て型があります。

掛捨て保険の場合は当然ながら保険会社の保険のリスクを考えると保険料は安くなりますが、積立型の場合は契約満了時に満期返戻金が支払われます。

当然ながら保険の場合は緊急時など修繕が必要な場合には保険金が支払われます。

デメリットは保険会社は金融機関とは違い必ずしも完全に元本が保証されるものではありません。