不用品回収業者を営むためには「産業廃棄物収集運搬業許可」を取ることをおすすめします。
産業廃棄物収集運搬業許可を取っておくと仕事の幅が広がり、多くのメリットを得ることができます。
今回は産業廃棄物収集運搬業許可を取得するメリットとデメリットをお伝えしていきます。
●こんな人に読んでほしい記事です
・産業廃棄物収集運搬業許可ってなに?
・産業廃棄物の定義を教えてほしい
産業廃棄物とは?
産業廃棄物とは事業で使用・発生したゴミ全般のことを言います。
産業廃棄物は一般家庭のように、自治体に処分をお願いすることができません。
業廃棄物を処理する責任は、その産業廃棄物を排出した事業者にあります。
そのため事業者は、産業廃棄物を回収してくれる業者に処理をお願いしているケースが
ほとんどです。
一般家庭と法人では同じものを捨てても、処分方法が異なります。
例えばオフィスチェア。
オフィスチェアのような大きなものを処分するとなると最初に思いつくのが「粗大ごみ」として出すというのがあげられます。
粗大ごみとしてオフィスチェアを出す場合、個人であれば手続きを踏めば問題ありませんが法人は「産業廃棄物」として処理を行わなければなりません。
同じものを捨てる時でも個人と法人で違いある理由をまとめると
・個人の場合は粗大ごみとして自治体に出せる
・法人の場合は産業廃棄物になるため、自治体にお願いできない
このような違いがあるため、処分をするときは注意しておきましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するメリット
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するメリットは以下の2つです。
1.法人を相手に回収業務を行える
2.家電リサイクル法の商品を回収できる(一定条件あり)
一つずつ解説していきます。
1.法人を相手に回収業務を行える
法人から出る不用品は産業廃棄物として処理をしなければなりません。
不用品回収業者として法人を相手に取引をすることはあるかと思います。
その際に無許可で不用品回収をすることは違法となってしまいます。
法人相手であれば定期的に仕事を任せられる事が多いため、安定した仕事を手に入れることができます。
仕事の幅が広がるのは産業廃棄物収集運搬業許可のメリットといえるでしょう。
2.家電リサイクル法の商品を回収できる(一定条件あり)
家電リサイクル法とは資源の有効活用・環境保全の目的から処分方法が制限されている商品のことです。具体的には以下の家電が対象となります。
・エアコン
・ブラウン管テレビ、液晶・プラズマテレビ
・冷蔵庫・冷凍庫
・洗濯機・衣類乾燥機
これらの商品は生活必需品であるため、一定量の仕事が見込めます。
ただし回収ができるのは小売業から依頼があった時のみです。個人から直接回収することはできないため注意しましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するデメリット
デメリットは安定した経営基盤の元、5年ごとに許可申請が必要なことがあげられます。
産業廃棄物収集運搬業許可は取得するのは条件を満たせばそれほど難しくはありませんが、安定した経営をしていることが重視されています。
赤字経営を続けていると許可申請が下りなくなってしまうので、注意しましょう。
また、補足すると、排出事業者と産業廃棄物収集運搬業者との直接契約が法律上必要で「排出事業者」➡「仲介・管理会社」➡「処理業者」という契約形態では違法行為となり、必ず産業廃棄物収集運搬業許可は必要となります。
デメリットよりメリットの方が大きい!
産業廃棄物収集運搬業許可はデメリットよりもメリットの方が大きいといえるでしょう。
法人相手に取引をするためには必須ですし、許可自体は条件さえそろえれば、自分たちで許可を取得することも、難易度はさほど高くありません。
不用品回収業者としてやっていくうえで、法人との取引は重要。許可申請の基準をクリアして、ぜひ申請してみてはいかがでしょうか?