子供が小学校に入学する直前に、急いで一戸建てを購入した夫婦。最初は満足していたものの、生活にストレスを感じるようになります。

家の状態や周りの環境を、しっかりとリサーチして購入したのになぜこんなことに?家族が抱えた悩みとは、どんなものだったのでしょうか。

子供が小学校に入学する直前に一戸建てを購入した夫婦

夫婦は互いの仕事の関係で物件選びが遅れ、子供が小学校に入学する直前に一戸建てを購入しました。何かとバタバタする時期でしたが、さまざまな物件をしっかりと見極め。

周りの環境もリサーチして、万全の状態で一戸建てに移り住みます。今まで夫の両親の家に住んでいたので、妻にとっては心が解放される瞬間でした。

夫の両親に悪いところがあったわけではないですが、やはり他人との暮らしは緊張するものです。「これからは自分たちの家で生きていける」夫婦はすっきりとした気持ちで、未来に想いを馳せました。

しかし生活の中で問題が発生し、「こんなはずじゃなかったのに」と家の購入を急いだことを後悔するようになります。

悩み1 子供の生活習慣が身についていない

子供は無事に小学校に入学。しかしその直前から、問題を抱えるようになります。それは生活習慣の問題。小学生になると、今までとは違った生活の仕方が求められます。

保育所に通っていたときは、両親が車を使って子どもを送り迎えしていました。しかしこれからは子供の自立を促すためにも、ほかの子供たちと一緒に登校・下校をさせる必要があります。

しかし自分で登校・下校をするのに慣れていない子供は、この生活習慣の変化に混乱。朝になると、ぐずってなかなか登校してくれません。また学校までの道のりを、何度教えても覚えてくれなかったのです。

悩み2 生活環境の変化で子供がイライラするように

住んでいる家から通う場所まで、短期間で多くの変化が起こった子供は徐々にイライラを示すようになります。乱暴な物言いが増え、無意味に逆らうように。入学してから3か月が経っても、親しい友達ができていないようでした。

悩み3 家が広くなったことで家事に時間がかかる

妻を悩ませたのが、家事にかける時間の増加です。以前は義理の両親と共に、規模の小さいマンションに住んでいました。そのため掃除をするスペースが限られ、それほど家事に時間がかかっていなかったのです。

しかし部屋数が増えたことで、掃除をする手間が増加。また寝具やラグなど、洗濯する必要があるアイテムも多くなりました。

家事に使う時間が多くなるのは、共働き妻にとって死活問題です。そのため子供だけではなく、妻も生活にイライラするようになります。

物件選びは急がずゆっくりと

今回の家族の場合は、物件選びを急ぎすぎたことに問題がありました。子供が小学校に上がれば、今までの生活習慣は一新。さまざまな部分での変化が求められます。

子供からすれば小学校での生活・新しい家での生活。2つの変化に対応する必要があったわけです。これではどうしても混乱します。また家が違えば家事の勝手も異なってくるもの。

この家族の場合は、物件選びを急がずゆったりと生活に慣れるための時間を作る必要があったのです。

家を買う前にやっておきたいたった3つの準備 (単行本・ムック) / 荒村泰啓