マンション管理適正化法の重要事項説明とは?
マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下マンション管理適正化法)の第72条で、マンション管理業者が管理組合より管理事務の委託を受ける場合には、重要事項の説明を行う等の義務が定められています。
交付を受けた重要事項説明書の内容が、記載事項不足、虚偽記載ではいけません。
管理委託の新規契約や更新時に説明される重要事項説明。
管理業者へ管理を委託されている管理組合のすべてが重要事項説明をマンション管理適正化法等に定められた内容、手続きに則って説明を受けているでしょうか?
そのような話(重要事項説明書ってなに?)を聞いたことがない、だったり、委託契約の更新の際に重要事項の説明を受けていないのであれば大変問題であり、早急に管理業者へ確認をしてください。
その説明すべき重要事項は、マンション管理適正化法施行規則(最終改正H27.12)
の第84条に定められ、マンション管理業者の登録番号や一部の再委託に関する事項、
保証、免責、契約解除等について11項にわたって説明すべき事項を列記しています。
この重要事項説明等は、管理業者と管理組合で契約される管理委託契約の内容を双方にて確認するもので、トラブルを未然に防ぐ(言った言わないとはならない)為の重要なものです。
では、どのように重要事項説明等のチェックをすればよいのか?
管理組合が、管理業者が管理適正化法等に基づいて、しっかりと重要事項の説明しているかどうか(究極的には、その管理業者が信頼のおける業者であるのかのチェツク)を、どのようにチェックすればよいのでしょうか?
気づいた点を挙げればきりがないので、私個人の経験上での3つのチェックポイントを紹介したいと思います。
1、重要事項説明の管理組合へ説明する上での手続き上の不備…
管理業者が重要事項説明を管理組合に説明する場合に、マンション管理適正化法等では手続き上についての決めごとが挙げられています。
例えば、
…管理業務主任者(成年者の専任の者が望ましい)が、当該重要事項説明書を行ない、書面には記名押印をしなければならない。
…説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。
などが挙げられます。
2、管理事務に要する費用の支払や財産の管理方法がマンション管理適正化法等に基づいているのか…
当然に、管理業者は管理組合の管理費等の保管を会社資産としての保管せず、分別しておかなければなりませんし、保険証券等の有価証券を預かることはできませんし、費用の支払いには管理者等の了解(押印)が必要となります。
3、保証契約に関する事項の不備…
この保証契約に関することは、管理組合の財産を守るための重要なもので、管理業者が倒産した場合に、管理組合のお金が管理会社の一時的な支配下(1カ月分)にある場合、倒産により、戻らなくなる最低最悪の状況から守るものです(収納方法が原則方式は不要)。
重要事項説明書には、管理費等についての保証委託契約約款があることでしょう。
保証する第三者として(一社)マンション管理業協会の保証があり、現在ではマンション管理会社300社以上が加入しています。
以上を、特に重要と思われる3つのチェックポイントを挙げてみました。
最低限のチェックであり、これだけで十分ではありませんが、参考となればと思います。