マンション大規模修繕時には防犯上の設計を考えるいい機会となります。

共用出入り口では道路から見通しがよくガラス張りのオートロックドアがよろしいでしょう。
照明設備に関しては内側床面で約50ルクス以上外側床面で約20ルクス以上が望ましいです。

エレベーターについても見通しが悪いホールは防犯上の不安があります、カメラを置くなどの対応をする。
また、カゴ内での密室な箇所には見通しの良い窓が設置されてると良いでしょう。

駐車場やマンション広場ではプライバシー確保の重要性も考慮しつつ柵や塀を上手く使い死角をなくすことも必要でしょう。

マンション環境における防犯環境設計4原則なるものがあります。
監視性の確保、領域性の確保、アクセスコントロール、被害対象の強化・回避です。

監視性の確保…死角になりやすい空間に対しては居住者から監視の目が行き届く機会を高めます。

領域性の確保…見知らぬ人がいるとその人に声をかけたり、よそ者の行動を監視することをできるなど支配可能な空間の領域性を確保することです。

アクセスコントロール…犯罪を起こさせないような敷地作りをして物理的障壁や心理的障壁を作ることで犯罪を未然に防ぎます。

被害対象の強化・回避…居住者自身が防衛すること、ピッキングに強い錠前にすることや補助錠の設置、窓に関しては合わせガラスにするなどの対策が必要でしょう。

日頃から居住者同士でコミュニティーを図り、防犯意識を高めるなど大規模修繕の際に話し合ってみてはいかがでしょうか。