日本は海外の諸国に比べて地震が発生する頻度が非常に多く、その発生率はなんと世界4位にもなっています。

そうしたことから「地震大国」などと言われることも多いのですが、そんな日本だからこそ住宅の耐震性は非常に重要ですよね。

今回は、耐震性の高い構造はどれか?また、耐震診断とは何か?という点についてお話ししていきたいと思います。

耐震性が高い構造はどれなのか?

まずは最初に、戸建住宅を建てる上で耐震性が高い構造はどれなのか?という点についてお話ししていきます。

戸建住宅の構造には大きく分けて

・木構造

・鉄筋コンクリート構造

・鉄骨構造

という3種類がありますが、結論から言うと耐震性においてこれらの構造にはそれほど大きな差はありません。

というのも、建物を建てるには建築基準法を遵守しなくてはいけませんが、この建築基準法では建物を建てる際に必要な耐震性の基準というのも定められています。(具体的には、震度6~7の地震でも倒壊しないというものです。)

そのため、どの構造で住宅を建てるとしても最低限の基準以上の耐震性を持っているので、大きな差はないということです。

住宅を購入する際は建てられた年代に注意

「住宅の耐震性は構造によって大きな差はない」とお伝えしましたが、それはあくまでこれから建てる住宅の場合で、元から建てられている家を購入する場合は、その家が建てられた年代に注意する必要があります。

というのも、建物の耐震性の基準を定めている建築基準法は過去に数回改定されているからです。

例えば、1981年以前の住宅は「震度5の地震に耐える」という基準が設けられていました。「震度6~7の地震に耐える」という基準が制定されたのはそれ以降の話ですので、1981年以前に建てられた住宅は必然的に耐震性が今よりも低い可能性が出てきます。

また、1981年以降の調査で、木造住宅の多くは建築基準法の定めた基準を満たせていないということが判明し、2000年に木造住宅に関する具体的な基準を設けるという改定がなされています。つまり木造住宅に関しては1981~2000年までに建てられたものは安心出来ません。

住宅を購入する場合は、その住宅が建てられた年代をしっかり確認するようにしましょう。

耐震性の高い住宅の特徴は?

2000年以降に建てられた住宅に関しては最新の基準が適用されているため、どの構造でも高い耐震性を持っています。

しかし、それでも耐震性が高い住宅の特徴というのはありますので、次はその点についてご紹介していきます。

1:正方形や長方形などシンプルな形の住宅

上から見た時正方形や長方形などシンプルな形をしている住宅は耐震性が高いと言われています。

こうした住宅は地震が発生した際でも全体が一体となって揺れに耐える力が働くのでおすすめです。

反面L字型など特殊な形をしている住宅は地震が発生した際に特定の箇所に力がかかりやすいため、歪みなどの損傷が起こりやすいので注意しましょう。

2:大きな窓などが少ない住宅

外壁の面積は住宅の耐震性において重要なポイントの一つです。

大きな窓などがあり、外壁の面積が少ない住宅は耐震性が低くなってしまうので注意が必要です。

かと言って、窓が極端に少ないような住宅だと住心地が悪くなるので、バランスにも気を配りましょう。

3:1階と2階で形状が異なる

基本的に、1階と2階の床面積が同じになっている総二階の住宅の方が耐震性は高いとされています。

1階と2階の形が同じか?それとも違うか?というのも、住宅を見る上での基準の一つとして覚えておきましょう。

耐震診断を利用しよう

ここまでは新たに住宅を建てる、あるいは購入をする場合についてのお話をしましたが、既に住んでいるお家の耐震性が気になるという方も多いと思います。

そんな方は、建築士会などが認定したホームインスペクターに耐震診断を依頼するのがいいでしょう。専門家の知識と視点から、正確なアドバイスをいただくことが可能です。

ただし、耐震診断は簡易診断でも40~100万円、精密診断なら50~200万円と多額の費用が発生するので、その点には注意が必要です。

まとめ

今回は住宅の構造や地震に強い住宅の特徴、耐震診断についてご紹介させていただきました。

地震はいつ発生するか分からないので、可能な限り耐震性には気を遣いたいですね。

あなたもぜひ、今回ご紹介した特徴を持つ住宅を建築・購入してみてください。