共働き夫婦が、子供の将来のために一戸建てを購入。高い買い物だったけど、将来的には高く売れる物件のはずだし、今はとても安心しています。ローンの返済のために夫婦で頑張ります。…でも最近子供が原因で家族関係の様子がおかしくなりました。

その理由とは、家族としての考え方の違いが原因でした。でもがんばらないと。

1、実は子供の将来のために資産を残したかった

夫婦は、子供の将来に資産を残したいと考え一戸建てを購入しました。家があれば子供が大人になったときに住むことができ、売却をする道もあるからです。これからの日本の経済は、もっと大変になっていくはず。

子供が将来困らないよう、何かを残したいと考えたのです。そのため夫婦はコツコツと貯金。親にもお金を借りて、足りない分はローンを組んで対応しました。人気が高く、若者が集まる町。

これからもっと、土地の価格が上がっていくのが期待されます。確かな財産を得て、安心する夫婦。ただ価値が高い=支払っていく金額も高いということ。

夫婦はこれから先、コツコツと高いローンを支払っていく必要があるのです。

2、その結果、激務で子供との時間が少なくなっていく

毎月のローンを返済するため、パートで働いていた妻は正社員として就職。今まで以上に忙しくなり、子供を長時間にわたって保育園に預けるようになります。時にはお迎えに送れることも。

そんな中、子供との時間はどんどん減っていき、ストレスから夫婦の会話も減っていきます。「これでいいのか?」と疑問を感じつつも、働かなければローンを払うことができません。

さまざまな葛藤を感じながらも、夫婦は仕事に没頭していきます。

3、自分たちのエゴの気づく

夫婦が久しぶりに話していると、子供に「前のように一緒にいたい」と語り掛けてきました。夫婦は考えます。そもそもこの家を手に入れたのは、子供のためです。

しかし最近子供の笑顔を見ることがなく、以前のような朗らかさを失っています。また夫婦の会話もすっかりなくなり、家庭の雰囲気も非常に悪くなっていたのです。

家を買ったのは、本当に子どものためだったのか。後悔し始める夫婦でしたが、現実問題として仕事を辞めるわけにはいきません。せっかく購入した家を手放す気にもならない。

そこで夫婦は毎月支払うローンの金額を低く設定して、緩やかに返済していく道を選びます。その分、長く歳をかけて働く必要があるので大変ですが、今の瞬間を大切にしたいと感じるようになっていたのです。

また子供との時間を作る対策として、夫がフレックスタイム制を導入している会社に就職。互いが育児に参加しやすいよう、工夫をしていくことを約束しました。

今では家庭の雰囲気が良くなり、子供にも笑顔が戻っています。

4、家を購入する際は子供の意見を聞くことも大切だと気づいた

家の購入資金を出すのは大人。そのため大人同士で話が進行しがちです。結果、知らず知らずのうちに子供の気持ちが犠牲になるケースも。家の購入には、夫婦だけではなく子供も大きくかかわってきます。

家を購入する際は、親だけで決めるのではなく子供の意見も聞くことが大切になってくるでしょう。

家を買う前にやっておきたいたった3つの準備 (単行本・ムック) / 荒村泰啓