相続や譲渡でもらう機会があるかもしれないのが「土地」

日本は国土が狭いため、土地に価値が非常にあります。「先祖代々の土地」という言葉があるように、昔から土地を大切にしているのが日本人の特徴といえるでしょう。

そんな土地ですが、隣接する人との「境界線」を巡りトラブルになるケースが多々あります。

トラブルが起こりやすいケースとして、以前から住んでいる人ではなく、土地の相続をしたときに起こりやすいといわれています。

確かにぱっと見ではどこまでが自分の土地かわからない場合があります。そういったトラブルにならないように「境界標」を設置しておくことが大切ではないでしょうか。

境界標という単語は普段なじみがないため、「どういう意味?」と思われている人も多いかと思います。

今回は敷地の境界線を守る役割である「境界標」についてお伝えしていきます。トラブルになる前にしっかりと対策をしておきましょう。

●こんな人に読んでほしい記事です

・境界標とは?

・境界標の重要性

境界標とは?

境界標とは一言で言うと目印のようなものです。隣接した土地通しであれば、どこからが自分の敷地で、どこからが隣人の敷地かわかりません。

そういった事が発生しないように、境界標を設置して「境界線」を明確にしていきます。

境界標は通常境界の折れ点に設置をします。折れて店に設置をすることで境界標と境界標を結ぶことができ、境界線がはっきりとわかります。

境界線がはっきりすることのメリットは?

境界線がはっきりすると以下のメリットがあります。

  1. 隣人トラブルを防げる
  2. 遺産分割がしやすい
  3. 土地の正確な値段がわかる

一つずつ解説していきます

  1. 隣人トラブルを防げる

境界線がわからないと、隣人と自分の土地がどこまでかと議論する必要があります。ほんの数センチの差が、大きな問題となることも珍しくありません。

境界標を引くことで、明確に境界線がわかるため、こういったトラブルを防ぐことができます。できることであれば境界標を引くときは、隣人の人も立会をしてもらいましょう。

勝手に線を引いてしまうと新たなトラブルの火種にもなりかねません。立会を行い境界標を立てていきましょう。

2.遺産分割後の土地の分筆などで隣人とのトラブルを回避しやすい

遺産協議の際に「土地を分割する」という方法を取るケースがあります。分割をする際に、しっかりと敷地面積を測る必要があります。

境界標を立てることで、正確な敷地面積を知ることができ、遺産分割をスムーズに行うことができます。一番最悪なケースが、遺産分割をした後に土地の分筆を考えていたが、思っていた敷地面積が違うことです。

少なければ遺産は減ってしまいますし、多い場合でも、再度遺産分割協議をやり直ししなければいけないことも。

土地の分筆で問題にならないように境界標をしっかりとたてていきましょう。

3.土地の正確な値段がわかる

土地の敷地面積がわかれば正確な値段がわかります。資産を計算するためにも正確な敷地面積は大切になってくるので、大きなメリットといえるでしょう。

境界標は定期的なメンテナンスが必要

一度境界標を立てたからといって安心することはできません。月日が経てば溝が消え境界標がはっきりと見えなくなり、意味を持たなくなる可能性があります。

また隣人同士で境界標を立てたとしても、両人ともなくなった場合、しっかりとしたデータがなければトラブルになる可能性があります。

そのため境界標を立てた際に境界確定図を作成しましょう。境界確定図があれば、境界線でもめることはなくトラブルを回避することか可能です。

境界確定図や境界標を立てる際は、土地家屋調査士に相談をしましょう。

境界標でトラブルを防ごう

土地の問題は皆さんが想像しているよりも多くあります。数センチの差でも大きな金額が動く可能性や土地利用のトラブルがあるため、しっかりとした境界線を決めておくことが大切。

境界標をしっかりとたてて、トラブルがないようにしていきましょう。