皆さんは孤独死という言葉を聞いたことはありませんか?

孤独死とは、遺族や周りの人に看取られることもなく、一人で死んでしまう事です。

遺族がいないという意味ではないのでご注意ください。

日本は少子高齢化が進み、一昔前に比べると家族構成が大きく変化をしています。

高齢者の一人暮らしが増え近所の方と交流が一切ないという事も少なくありません。

そのため孤独死をする人も増えているのが現実です。孤独死をされた方はその後どういった流れになるかを皆さんはご存じでしょうか?「考えたとこがない」「どうなるの?」と思いの方も多いのではないでしょうか?

今回は遠いようで意外と身近な孤独死についてお伝えしていきます。

●こんな人に読んでほしい記事です

・孤独死になったらどうなるの?

・死後の流れ

孤独死が発見されるには?

遺体は死後数日から数週間後に見つかるパターンが多いです。

見つかるパターンの代表例としては

・親族、友人が電話をしても連絡がつかない

・姿を全く見かけない

・部屋からひどい死臭がする などがあげられます。その後は警察や救急車を呼び対応するのが一般的な流れです。

遺体はどうなるの?

遺族がいる場合は、遺族が引き取り葬儀の手続きが行われます。

もし遺体を引き取る人がいない・身元不明の場合は、「行旅病人及旅死亡人取扱法」という法律の下、地方自治体が火葬を行います。

遺骨は一定期間保管をされてその後は、そうした人たちが埋葬されている「無縁塚」に埋葬されます。

その際の費用は、法定相続人や扶養義務者などに請求されます。最終的に不足分は自治体が負担します。

遺品はどうなるの?

遺族がいる場合は、遺品の整理等は遺族が行います。しかし以下の3つの状況の場合は

遺族が部屋に入れない場合があります。

1.特殊清掃が必要な場合

2.殺人や自殺のケース

3.火災事故のケース

一つずつ解説していきます。

1.特殊清掃が必要な場合

特殊清掃とはその名の通り通常の清掃とは違う特殊な清掃です。孤独死は死後すぐに見つからないケースが多々あり、死臭が部屋にしみついてしまうことがあります。

また死因にもよりますが、部屋に血が染みついてしまったり、腐敗してしまうケースもあります。そういった部屋を原状回復させる清掃のことを「特殊清掃」といいます。

特殊清掃が必要な時は、遺族は入ることが難しいので注意しましょう。

2.殺人や自殺のケース

現場保全のために警察が立ち入り禁止にしており、遺族は中に入ることができません。

調査が終われば遺品管理ができるようになるので、時間がたってから行っていきましょう。

3.火災事故のケース

火災によって建物が壊れやすくなっているため、安全が確保されるまでは

遺族は中に入ることはできません。

遺族がいない場合

遺族がいない場合は、遺産は葬儀費用にあてられ、相続人などがいなければ国に遺産が帰属されます。

しかし遺言等がある場合は、その通りに遺産が分配されます。

例えば身寄りがない人でも、「国に渡すよりもお世話になったNPO法人に遺産を渡したい」と考えている人もいるかと思います。

そういった場合は、遺言書をしっかりと作ることで自分の思った通りに遺産が分配されます。

孤独死はいつ起こりえるかわかりません。遺族がいる方もいない方も遺言書は作っておくようにしておくべきではないでしょうか。

孤独死は身近な物

上述した通り、少子高齢化社会になり孤独死はとても身近な物になっています。

もちろん人はいつか死んでしまうのですが、死んだ後に身内がトラブルになっているのを想像すると悲しくなりませんか?

そのため、遺言書をしっかりと残しておくことをおすすめします。自分の築き上げた資産を誰に分配するのか、葬儀は誰が取り仕切るのかなどを明確に書いておくことで、事前にトラブルを防ぐことができます。

孤独死はいつ起こってもおかしくないもの。生きているうちにできるだけのことはしておきましょう。