マンション標準管理委託契約書は管理組合を守ります

「えっ?この管理委託契約は、どう考えても管理組合にとって不利な内容でしょう!」

「管理会社の理事会支援?総会支援?どこまでしてくれるの?」

といった管理組合の声を聞くことがあります。

管理組合が管理を委託する管理会社に対しての委託内容を確認したことがありますでしょうか?

ないとなれば、すぐにでも確認が必要です。

無用なトラブルの原因となる可能性がありますし、高額な委託費の割には、納得のいかない管理状況の場合があります。

そこで、管理組合を守るためにマンション標準管理委託契約書があります。

マンション標準管理委託契約書とは、管理組合と管理会社とで管理業務を委託する際に、

契約成立時の書面として交付するための標準指針となる委託契約書内容となります。

マンション管理においての様々なトラブルの実態等を踏まえ、見直し等、改正を行い現在に至ります。

それは、知識や理解も少ない管理組合のためにあるもので、例えば、管理会社によって修繕積立金を横領された等、不幸にあう管理組合をなくす為のものでもあります。

では、標準管理委託契約書は管理組合をどう守る?

管理委託契約書は、管理会社の管理組合へ誠意を見せるものと思ってください。

管理委託内容は、よく起こるトラブルに、すぐに対応できる内容となっているか。

管理委託契約の際に、十分な説明(重要事項説明)があるのか。

等々を管理会社は委託契約に盛り込む必要があります。

そこで、管理組合を守るマンション標準管理委託契約書の具体的な内容には、どのような内容があるのでしょうか。

・全部委託の場合での事務管理業務、管理員業務、清掃業務、建物・設備管理業務についての標準的内容
・管理組合と管理委託契約を更新する場合での重要事項説明を行うことの必要性
・通帳・印鑑の管理、収納方式などの管理組合財産の保護のための分別管理規定
・管理組合への正確な説明を行うための委託費の内訳を明記
・あらかじめトラブル回避のための管理会社の免責事項
などが代表的に挙げられます。

管理会社へのクレームのほとんどが、管理業務仕様内容が不十分で、管理範囲が不明確であることが原因となっています。

このブログをきっかけに、管理委託契約の確認を行い、マンション標準管理委託契約を参考にして、管理会社との役割分担を明確にして、誤解や不運な事件が起こらないようにしてもらいたいと思いますし、マンションの維持管理や資産価値の維持、向上にとって重要となる管理会社との関係をより良い関係で築いて頂きたいと思います。